カラフルな果実酒

今年も、少し遅くなったかな、と家の柿の収穫をしたのは、10月末でした。柿の収穫を終えてほっとしたところで、ふと気付くとざくろの収穫をまだしていなかったことに気付き、厚めの手袋を付けて、棘の多いざくろの木から、割れて赤い果肉が見えている果実を、そっと切り離して収穫しました。

果実を割って、中から赤い果肉をぽろぽろと取り出して、そのまま齧ると酸っぱいさわやかな味がします。が、それで食べつくすはずもなく、ざくろは果実酒にするのでした。

用意しておいた35度のホワイトリカーと氷砂糖と一緒に、キレイに洗って熱湯を通しておいたガラス瓶にそっと入れました。本当は冷暗所に置いた方がいいのでしょうが、透明なホワイトリカーが少しずつざくろの色に染まっていくのを眺めるのがなかなか楽しく、テーブルの上に出したままにしてあります。

赤い色を持つ果実というのは、果実酒にしても果実シロップにしても美しくて良いものですね。

果実のシロップで好きなのはいちごシロップです。春のいちごシーズンの終わりに値段がだいぶ下がった小粒のいちごが出回るのですが、その頃に作ります。その後は暑い季節になるので、冷たい飲み物に加えて楽しむことになりますが、いちごの味と香りを長く楽しむことができます。味と香りだけではなく、赤い色が元気をくれる気がします。いちごシロップを味わうために、普段は食べないプレーンヨーグルトをわざわざ買ったりします。

果実の味や香りを長く楽しむための果実酒やシロップですが、これには砂糖を欠かすことはできません。甘い味をつけるためというよりも保存性を持たせるために絶対に必要なのです。

しかし、健康志向が高くなっている現在、糖をたっぷり摂取することになる甘い果実酒やシロップは、そんなに頻繁に口にすることはできないですよね。

夏につくる紫蘇ジュースも、砂糖を入れないわけにはいきませんが、紫蘇の成分だけ取り出して甘くないものを作れないものか、、、と思ったりしていました。

美しい色素だけを取り出して利用することができればいいのに。家庭でできる加工法・保存法では難しいことだと思うのですが、何か方法はないかしらと考えたりしています。