花を食べるということ

秋は食用菊の季節です。山形県特産の食用菊、今は紫の色鮮やかな晩生のモッテノホカが、スーパーや八百屋に並んでいます。

私の菜園には、義父から引き継いだ食用菊の株があって、毎年春に植え替えをしながら育てています。八百屋で早生モッテとして売られているものと同じみたいですね。義父には花が小さくて、、、と言われていて、「肥料が足りなかったか...」などとも思いましたが、お店で売ってるものとそれほど違いはありませんでした。

エディブルフラワーには「何かに添えてあって、美しさを愛でながらちょっと食べるもの」というイメージを持っていますが、山形県の食用菊は、と言いますか、わが家では、どんぶりや小鉢にもりもりに盛って「たくさん食べてくださいねー」と食卓に出すものです。普通に秋の野菜のおひたしとして、食べています。色は綺麗ですが、いっそう綺麗にゆでるため、通常は茹でるお湯に酢を入れます。味付けも酢を利かせることも多いと思いますが、わが家では義父は酢が嫌いなので、ただ普通にしょうゆをかけて食べています。

今では、季節の味覚として大切に扱っている食用菊ですが、子供の頃は味が嫌いでほんの少ししか食べられませんでした。比較的好き嫌いのない子供だったのですが、食用菊は食べたくなかったことを覚えています。やや苦みというかにおいというか、そういうものが苦手だったのだと思います。喜んで食べている大人の気が知れない、、と思っていました。

それが今では全く気にならなくなっていますね。菊の香りは好きですし、もっと苦みがある、同じく山形県の秋の味であるあけび(皮)も食べられる私です。

明日は、食用菊の特徴的な成分について書いてみます。